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国産材コラム

カビは手ごわい敵

朴訥の論

地球温暖化で海流が変化したこともあってか一昔前の梅雨の風情と昨今の梅雨は違う。シトシトという形容は最早通用せず、入梅の時期にも降り方にも違和感を覚える。

 

消費税増税を目前にして近隣でも建築が盛んである。自宅マンションの近くにツーバイフォーによる4階建て(16世帯)の集合住宅が建築中だ。3月初めから解体が始まり、例年であれば瞬く間に完成する筈の工事が一向に進んでいない。

 

マンション上から眺めるが、2×4工法は1階から2階、3階と下から順番に床と壁を組み立て、最後に屋根を載せる為、降雨時は雨に晒されることになる。1.2度の雨ならさほど心配することもないが、養生もしないまま合板が雨曝しになる様は、施工者ならずとも心臓に応える。

 

昨年の地震と台風のあおりで、施工に絡むあらゆる職人さんの不足状態が続き、工事が遅れがちになっているのだろうか。個人住宅なら雨曝しが数日続けばクレームに発展することもあるが、あまり現場を見ることがない集合住宅のオーナーであればその状態を見ることもなく、知らない内に工事は完成してしまう。気密性の高い構造は中の湿気も逃げにくく、気温が上昇すればカビの発生リスクは高まる。

 

話は変わるが、建築現場で棟上げ時に雨が降り構造材が濡れる時もある。乾燥剤が濡れることで強度が落ちないかと心配される方も多い。確かに雨に当れば含水率は上がるが、一度含水率を下げた乾燥材は乾きも早く、再度乾燥する時に内部の水分も一緒に蒸発させ、寧ろ元の含水率より低く落ち着くようだ。

 

兎に角、お施主さんが見ようが見まいが施工者として誇りの持てる仕事をしたいものだ。

 

 

木造住宅、マンションに限らずリフォームの現場調査に出向く機会が多いが、ドアを開けた瞬間カビ臭を感じる家も少なくない。そこに生活していると臭覚も慣れてしまい臭気を臭気と感じなくなるから不思議だ。

 

カビが厄介なのは胞子であるため、黒ずんだ部分を落としても胞子が飛散し湿気があれば繁殖していくことだ。

 

カビは住宅にとって手ごわい敵。気温が上昇すればVOCの揮発量も増す。こまめな換気を心掛け、湿気と臭気取りの救世主ともいえる塗壁材「そよかぜ」を塗ってみるのもいいだろう。

 

お節介極まりないが、もはや職業病的に雨が降るたびに合板の濡れ具合をチェックする羽目に・・・。

 

(「木族」2019年8月号より)

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