以前から取り組んでいる建坪24坪の家が完成しました。
一軒家で24坪と聞くと狭いと思うかもしれません。しかし、
マンションでは25坪~30坪あれば狭いと感じません。
なぜでしょう?それは私たちが、無意識のうちに昔の家に
基準を置いているところに要因があるように思います。
玄関が大きく、廊下が長く、客間がある昔の家。今の時代、
昔のような大きな土地を買い、大きな家を建てる余裕は
ありません。家のコストは坪数できまるといっても過言では
なく、広い家にすればするほど、コストがかかります。
年に数回しか来ない親戚、兄弟のための部屋は必要なの
でしょうか?各部屋に行くために廊下を造らなければいけま
せんか?利用してないスペースって多くないですか?物が
溢れかえって物置場のスペースが大半ではないですか?
必要最小限の個室、4.5畳とLDK 、LDも一つでいいかも
しれません。廊下をなくし、納戸と個々の収納スペースを有効に
とれば25坪もあれば充分ではないかと思っています。
また、家の生涯トータルコストは建設時よりも維持費に多く
かかるというデータが出ています。そして家の大きさを気に
すると、予算に「天」があるため、質を落とさざるをえなくなり
ます。大きい家は冷暖房費を筆頭に、お掃除、メンテナンス、
固定資産税他、維持費も大きくなります。
維持費というランニングコストを抑えようとするなら、構造、
断熱といったところに、いい素材を選択することが賢明です。
たとえば、断熱性能を次世代基準にすると、蒸し暑い夏に
クーラーを28度に設定すれば、快適に過ごせます。昔の
家は20度まで落としても涼しくならない暑い家は結構あり
ます。この8度の違いで年間10万円位の電気代の差が
出ます。すぐに建設時のイニシャルコストはペイできそうです。
我々の世代では住まいの建築に使える金額として1500万~
2千万円が限界です。予算に限りがある以上、必要不可欠な
面積で、質をあげて、室内環境を良くすることで、「快適」な
ライフスタイルをおくることを目標にしませんか。
「小さな家で豊かに暮らす」ーいかがでしょうか?