春の便り「いかなごの釘煮」が叔母より届きました。今年は不漁で高値なので少しですがと言葉を添えて。亡き母が毎年作って送ってくれていましたが、寂しくないようにと続けてくれている嬉しい春の便りです。
季節を知らせてくれるのに、お庭も大切だとつくづく感じます。管理が面倒で、時に一切緑のない外構を見かけますが、殺伐としていて寂しいものです。決して贅沢でなくても、それに立派に見せる庭でなくてもいいと思います。家庭菜園でもいいし、小さな木一本あるだけで大きな違いです。
恥ずかしながら我が家の庭は猫の額程、畳1帖もありません。我が家の庭のルールは「食べれるものだけ植える」の家庭菜園なので決して見せる庭ではありませんが、ご近所の方から、毎年何を植えて実がなるのか楽しみにしてもらえているようです。夫が管理してくれていて、私もご近所さん同様楽しみにしている一人です。
夏のプチトマトは定番で、木で塾した実をそのまま食べれる贅沢を満喫します。食べたぶどうの種から芽が出て簡単な棚も作り、3年程で小鳥の餌程度の実もなり喜んでいましたが、木も太くなり始めた頃、虫害にあい手立てできず枯れてしまいました。
次にその棚を活かしパッションフルーツを植えると2年目に綺麗な花が次々と咲き、ところ狭しと40個程の実の収穫ができました。実は酸っぱく量も多いのでジャムに。他にも、メロンや苺、じゃがいも、小イモ、お茶の木と、所狭しとチャレンジしています。実のなる木を直植えしたいのですが狭くて無理で、食べたアボガドの種を鉢植えにすると、ぐんぐんと高さ2m程に成長し、花や実は未だ生りませんが、我が家の立派な1本の木になりました。
夫のまめな手入れのお陰で猫額の庭は季節感満載で、今年も何が生まれるのか楽しみにしています。
(「木族」2019年4月号より)