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国産材コラム

まだ慣れない現場の尺貫法

その日ぐらし

建築現場ではさまざまな単位が使われ、熟練の大工さんは「尺貫法」を用います。

 

1尺は30.3センチ、約して30センチで換算しても「何尺何寸何分」なんて急に言われると何ミリなのかが追い付かず、「何ミリや!」と秒速でミリ換算する大工さんは、さながらバイリンガルのようです。

 

現場でよく使われる「すんさん」と呼ばれる角材は、1寸3分のことで39ミリ(挽き歩で減るので実寸は33ミリ)。「さんごかく」と呼ばれる柱材は3寸5分角で、10.5センチ角。ちなみに国産材住宅推進協会では、柱は「4寸」=12センチ角を標準としています。

 

面積の平米(㎡)を坪換算するときは「3.3124」で割り、何度も使うので頭にこびりついています。

 

図面を書くときはミリ単位を使うため、普段使わないセンチを使おうとして「柱材は120センチを使っています」と、ド派手に言い間違えたりします。部屋の広さは「帖」、間口は「間」、土地の広さは「坪」、あんまり広いと「東京ドーム何個分」。

 

メートル法で統一される日はいつか来るのでしょうか。

 

(建築士事務所民家・設計部=矢野祐子)

~2023年木族8月号より~

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