TOP > 国産材のあれこれ > 1.日本の山がどうなっているか、ご存知ですか
国土の67%が森林に覆われ、その内の40%は一本一本手植えした人工林であることをご存知ですか。
人工林は、植林し、育て、伐採して使い、また植えるというサイクルを守ることで、林業として今日まで受け継がれてきました。
今、日本の森林は31億㎥(2006年)という膨大な蓄積量を蓄えています。
木は一年ごとに年輪を増やし、その増えた量だけで9千万㎥あると言われています。丁度、それは1年の全木材需要の1億㎥に匹敵する量になります。
言い換えれば、使っても減らない状態にあるのです。
にも関わらず、木材自給率は上がっているという今でさえ、28%にしか過ぎません。このままでは林業は成り立たないばかりか、山を守り継承する人もいなくなります。
現在、日本の山は使われないことにより荒廃を招いているといっても過言ではありません。頻発している土砂災害や洪水なども、山の荒廃が深く関わっていることが懸念されています。
(「緑の砂漠」といわれる間伐など手入れのされていない山は、陽も射さず下草も生えない状態です)
(手前が手入れのされていない林、先の方は手入れがされ、健康な林です)
国産材の利用に歯止めをかける要因として、一般に国産材は高価だというイメージが根強く定着していることがあげられます。
ところが今、外材のホワイトウッドと比較しても杉などはむしろ安価であり、今こそ住いづくりに国産材を活用する時期なのです。
また、日本が誇る木の文化も、山を育てる文化が守られてこそ、それを生かす技術として育まれてきたものです。
このままでは山と共に木の文化も廃れていくのは火を見るより明らかです。
お金さえ出せば、知らない間に家が建つという風潮の中、木を育てた人・その木を使い建てる人・その家で住まう人が想いを一つにし、納得できる住いづくりを一緒にしていただきたいのです。