TOP > 国産材のあれこれ > 5.スギとヒノキの違いと活用(2)
■スギの丸太(直径40㎝)
杉は、色はブラウンベースで、中心部の「赤身」と外周部の「白太」がはっきりしています。
「赤身」部分はこげ茶〜赤黒いものまで様々です。
この中心部と外周部、強度はどちらが強いか、ご存知でしょうか。
答えは、外周部の白太。
高さ数十メートルもの樹を支え、踏ん張っているのは外周部分ですから、それだけの強度が必要となります。木材を梁や桁などの横架材として使う場合は、白太部分が梁の下端になるように加工することです。
それでは中心の赤身部分は弱いのでしょうか。
強度的には白太より弱いのですが、中心部分は腐りにくく耐久性に優れています。
それぞれが木材としてなくてはならない性質を補っているのです。
■ヒノキの丸太(直径34㎝)
桧は、年輪の中心部分と外周部分の色の差が強くありません。
新しいうちはピンク色ですが、やがて黄色みを帯びてきます。
スギと比べて生長が遅いため、年輪の幅が細かく目が詰まっているのが特徴です。
白蟻や腐朽菌に強く、特に水周りや土台、大引き、根太などの床下周りに適しています。
「ヤング率」という言葉があります。
これは木材の撓み(たわみ)にくさを数字にしたもので、E60やE100などと表現するのですが、
数字が大きくなるほどたわみにくい木材と言えますので、
大きな荷重がかかる梁などにはヤング率の大きい木材を使用いたします。