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「暮し方上手」コラムの記事一覧

相手の気持ちを想像する力を…

暮し方上手

台風21号から約1ケ月経ちます。台風の中心から東側だったので、私が住む堺市でも被害が多く、爪痕も生々しく、ブルーシートの養生をした屋根や外壁が目立ちます。

 

我が家は瓦2~3枚ずれただけの最小の被害でしたが、多くの方が早く修理して欲しくても、いつしてもらえるかわからない不安な状態が続いています。

 

災害の度にですが、人手や材料が足らず、建築業界の流れが滞っています。

 

さて最近、スポーツ業界での体罰やパワハラの報道が絶えません。頂点を目指していくには並大抵の努力でなく、指導に熱が入ることもよくわかります。体罰・パワハラも、スポーツ業界だけでなく、上下の立場がある場合には意識していないと起こりえることです。暮らしの中では、親子関係でも。

 

「人は経験したことしかわからない」と言われます。選手時代に体罰を受け、嫌な思いをしてても、よい成果が出た経験があると体罰を正当化し、それを使った指導をすることが当たり前になります。体罰だけでなく、精神的に追い詰めたり、脅したりする指導も同じです。

 

合わせて、指導している相手が思い通りに行かない状態になると怒りが先に立ちます。怒りという感情が出ることは自然ですが、その後どうするかは選べますし、そもそも思い通りにしようという考え方も変えれます。これは子育てにも通じるところです。

 

多くの場合は経験以外の指導の選択肢を知らないまま実践し、感情が先立ち体罰等を繰り返しているのでしょうか。経験以外に、相手の気持ちを想像する力や、多くの選択肢を学ぶことがとても大切に思います。

 

(「木族」2018年10月号より)

 

本当に難しい でもあきらめずに

暮し方上手

蝉の鳴き声で暑さが増します。冷房嫌いのお施主さまも多く、夏をできるだけ涼しく過ごせるよう設計していても、今の暑さは一時期のことなので、上手に冷房とお付き合いして室内での熱中症にならないよう凌いで欲しいです。

 

協会主催にて、土地や中古住宅を購入の検討をしている方にむけてセミナーをしています。ハウスメーカー勤務時代に約400件の土地の調査をした経験と、中古住宅のリノベーション設計を通しての経験を基に、後悔しない選択方法をお伝えしています。

 

土地や中古住宅の状態を見極める難しさは、現在調査していても毎回実感します。建築士の視点で調査した問題点や良いところをお伝えすることはできても、最終決断するのは買い主さんです。

 

土地、中古住宅について何もわからないのは当然で、慎重に判断したくても、不動産屋さんから他の方も検討していると言われると急かされるようで、人生で最高額の買い物を短期間で決めないといけないのが現状です。

 

最近「山津波」という言葉を中古住宅を探している方から教えてもらいました。土石流のことです。先日の地震や豪雨で、自然災害の怖さを実感された方も多いと思います。海辺は津波、山側は山津波、川近くは氾濫。住む場所が限られそうですが、危険を承知の上で住んでいる方もいれば、それを避けた場所を選ぶ方もいて、改めて考えることなく、皆住みたい場所に住んでいます。

 

土地や中古住宅を選ぶ時、住みたい場所の最優先条件を決めることも大切です。夢がふくらみ、条件が多いと合致する土地はなかなかみつかりません。

 

土地、中古住宅探しも「ご縁」のものです。あきらめずに、住みたい場所を探して欲しいものです。

 

(「木族」2018年8月号より)

知ってほしいことがいっぱい

暮し方上手

梅雨入りのこの頃、紫陽花が咲く場所によって花の色も違い、その美しさをご近所さんのお庭で楽しんでいます。我が家の猫額の庭にも来年咲くように植えようかと思案し、どんな色になるか考えるだけでもワクワクします。

 

20年程前に一緒に仕事をしていた元上司から久しぶりに連絡がありました。現在も当時と違うハウスメーカーで、日本各地を忙しく飛び周り活躍されているとのこと。私は今も国産材を使った住まいの設計をしていると話すと「そうや、健康住宅の設計してたんやなぁ。」と思い出すように言われたのですが、この「健康住宅」という言葉がひっかかりました。そう言えば自然素材を使った住宅が出始めた頃、そう呼ばれたこともありましたが一時期のことだったので記憶にもなく、不意をつかれたかのようでした。この違和感はなんだろうか?電話を切った後、ゆっくり考えました。

 

心身共に「健康」である住まいづくりは当たり前すぎて、わざわざ打ち出す必要もないことと「健康」以外にも大切な要素があることを理解してもらっていないように感じ、釈然としなかったのです。

 

国産材を使う意味や、なぜ国産材が使われなくなったか、森のこと、そして森だけでなく環境の循環・海との繋がりがあることや、杉材の調湿性や足触りの良さ、やさしさ等、伝えたいことはたくさんあり「健康住宅」という言葉だけで片づけてほしくなかったのかもしれません。

 

お施主様だけでなく建築にたずさわる人達にも、もっと国産材のことを広く知っていただきたく、住まいに国産材を使うことが当たり前になる時代になることを切に願っています。

 

(「木族」2018年6月号より)

知らずに薬害を受けてませんか

暮し方上手

前回は、香害=匂いがあって困ることでしたが、匂いがなくて困ることもあります。

 

長女を出産して半年位経った頃、朝にゴミをを出しに家の前へ出ると、近くに白アリ駆除の車が停まっていました。私は、どんな薬剤を使うんだろうか・・・と不安に思いじっと見ていたら、それに気がついた作業服を着た人が大きな声で「安心して下さい、匂いはありませんから」と声をかけてきました。私は思わず絶句し、苦笑いをしながら家の中に入り、すべての窓を閉めたのは言うまでもありません。白アリ駆除でも、安全性の高いものもありますが、薬剤には間違いありません。微量でも幼い子どもには影響が大きいので避けたいものです。

 

案外気軽に使われている衣類の防虫剤も同じです。衣類に防虫剤の臭いがつくのが嫌で無臭タイプを使われている方も多いと思います。防虫剤は、密閉すると効果的ですが、衣類ケースやタンス類からは徐々に漏れていて、それらを置いている部屋、特に寝室は気がつかないうちに長時間吸い込んでいることになります。防虫剤を使わないと不安な方は、使っているケースやタンスを寝室や普段よく使う部屋から離したほうが安全です。

 

一番お薦めしたいのは、防虫剤を使わない方法です。衣類につく虫は、動物繊維(毛・絹等)を食べ、それ以外の繊維でも汚れや汗がついていると同じように被害にあいます。保管する時には、まずしっかり洗濯して汚れや汗を落とし、動物繊維や大切にしたい衣類は、密閉できる袋によく乾いた状態で脱酸素剤と一緒に入れるだけです。脱酸素剤の入手は最近簡単にできますし、圧縮袋とセットされている製品もあります。一度お試しください。

(「木族」2018年4月号より)

 

過敏症と香害

暮し方上手

自然素材での住まいづくりをしていると、化学物質過敏症、電磁波過敏症、香害等で困っている方からお話をよく聞きます。少数派でなかなか理解してもらえないことも多く、いずれも目に見えないモノなので「気のせいじゃない?」と言われて話すら聞いてもらえないようです。

 

化学物質過敏症は身体の中の器に化学物質が溜まり、あふれだしたら発症するイメージで、その器の大小、化学物質を取り込む量の多少、何に反応するか、程度が個々に違います。

 

誰にでも起こる可能性がありますし、規制されている「基準内」の有機溶剤系塗料や防蟻処理がきっかけになった方もいます。

 

電磁波過敏症は、携帯電話を使うと頭痛がしたり、電化製品の近くで気分が悪くなったりと、電磁波に反応して体調不良が起こります。電磁波を発生させている製品から離れたり、有線の製品で防げますが、考慮されたモノは少ないようです。

 

毎日のように使っている洗濯洗剤や整髪料に含まれている香料で気分が悪くなったり、頭痛、めまい、咳がでるというのが香害です。化学物質過敏症のひとつとも言われ、すれ違うだけでも発症することもあるので、全ての人の協力が不可欠です。

 

香水禁止条例を出している海外の地域もあるそうですが、ヨーロッパでは、2005年からアレルゲンになる香料の表示義務が始まったり、日本でも公の場で香料(香水・整髪料)使用の自粛をするように呼び掛ける自治体もでてきたようです。

 

何事もなく普通に暮らす多くの人に「過敏症や香害」で悩む人がいることを知ってもらい、少しでも安全・安心な生活ができるよう、解決に向かえばと切望します。

 

(「木族」2018年2月号より)

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