カーシェアリング=1台の車を複数の会員が利用するシステム
=が各地で試みられているが、一方でバイク=自転車=
シェアリングも注目を集めているようだ。昨年10月に東京で開か
れたイベントでは、ヨーロッパで実施されている無人貸出し自転
車が紹介された。
富山市では、日本で初めて本格的なバイクシェアリングが
始められるとか。利用状況などを検証した上で全国展開を目指
すという。
デンマークのコペンハーゲンでは住民の36%が自転車による
通勤・通学を行っていて、2015年にはこの数値を50%にする計画。
富山市の場合、中心市街地に駐輪場を300メートルおきに
計15カ所設置。150台の自転車を用意する。利用は登録者に
限られ、月500円の定期を購入すれば30分までは何回でも無
料で乗れる。返却は最寄りの駐輪場で可能。自転車や駐輪場
に掲示する広告収入が収益の柱になる。
このシステムで最大の課題は現在主流の「車を中心とした
道づくり」を見直すことだ。また歩行者の安全確保も必要になる。
車も自転車も人も、そして車椅子などを利用するハンディキャッ
パーも安全に通行できる街づくり。実現すればすばらしい。
いつだったか耳にした某国の某市長の「市民が『住みたい』
と思える街づくり」という言葉を思い出した。
(「木族」2010年4月号より)