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国産材コラム

本当に大事なのは「相互理解」

暮し方上手

とても過ごしやすい季節になりました。食欲はもちろん、芸術の秋でもあり、美術館に行きたいこのごろ・・・。

 

安藤忠雄さんの講演を初めて聞きに行きました。癌で幾つかの臓器も摘出されたとは思えないぐらい、とてもお元気で安藤節は健在。

 

私は安藤さんの公共施設は好きですが、住宅は公共施設と同じ鉄筋コンクリート打放しの空間で、個人的には好きではありません。

 

講演終盤に一軒の住宅のお話に。設計時の楽しいエピソードの後、「まぁ、とても住みにくい家ですわ、ワハハッハ」と豪快に笑われ、面喰いました。

 

住み心地のいい住まいづくりをいつも目指している私には信じられない言葉で、かつ新鮮。そのお施主さまは、安藤忠雄が設計する芸術的な空間を求めれれ、使い勝手が悪くても、それを1枚の絵画を楽しむように満足して生活されている光景が目に浮かびました。

 

ずいぶん前に知人のお誘いで尊敬する建築家が設計した住まいに伺ったこともふと思い出しました。とても素敵なデザインで、さすがだなぁと感動している私の横で、お施主さまは住み心地の悪さを話され後悔しているようでした。デザイン優先で、陽の入り方や間取りに不満があるようでした。深くは聞けませんでしたが、設計者の説明が不足していたかもしれませんし、お施主さまもデザインのことばかりに気をとられ、住み心地も求めている事を伝えていなかったかもしれません。

 

いざ、どのような住まいづくりがいいかと考えた時、選択肢の多さもありますが、求める事、モノは人それぞれ。お施主さまと設計者がよく話し合い、目指す住まいづくりをお互いが理解して一致していることが、一番幸せな住まいづくりだと実感した日でした。

 

(「木族」2017年10月号より)

 

 

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