我が家のリノベーション開始
小さな古い我が家のリノベーションとうとう始まります。いつもと違い設計者としてだけでなく、「施主」として感じるところも多々あり、何らかのご参考になればと完成見学会を開催します。
我が家は15年程前に購入した中古建売住宅で、築40年です。購入時は2~3年お金を貯めて自己資金を作ってから建替えをする予定でしたが、嬉しい誤算で子供を授かり、将来の子供たちの教育資金などを考えると建替えは断念せざるを得ませんでした。
自宅を新築することが設計者としての夢でもあったので、壊そうと思っていた住いにお金をかけること(リフォーム・リノベーション)になかなか踏み切れなかったのが正直な気持ちです。しかし、水回りを40年も使えば限界がきます。せっかく替えるならばと間取りもさわってのプチリノベーションを張り切って設計すると、案の定かなりの予算オーバー。トイレの位置はどうしても変えたくて、リノベーションは外せません。後からでもできるところを省き、家族で手をかけるところを増やして調整しました。
入居当時に夫婦で塗った珪藻土壁や台所の天井・壁を水性ペイント塗りに、リビングに杉板張りをした経験も活かし、再度DIYにチャレンジです。その時は楽しく作業したものの、予想よりも大変でつくづくプロの方の腕の素晴らしさを知る機会にもなりました。
設計屋さんの家だから・・・とさぞかしデザインを駆使してTVにも出てきそうな家かと期待されると辛いのですが、生活に根ざした温かい住まいづくりとして見ていただけたら幸いです。
(「木族」2016年2月号より)