TOP > 国産材コラム > 木材の炭素固定とダイアモンド【朴訥の論】
温暖化防止対策として木材の炭素固定量が
クローズアップされています。
1本の木にどれくらいの炭素が含まれているので
しょうか?
ざっくり言えば木材実質量の50%だそうです。
木材の蓄積量で炭素の固定量が計算できます。
例えば
高知県の木材総蓄積量は1.1億㎥ですが
年間3%ずつ増えていくとすると、蓄積増加量は
330万㎥になります。
これに全乾密度(500kg/㎥)と炭素量比率50%
をかけると高知県は1年に82.5万トンの炭素を
新しく固定していることになります。
また
木造住宅1棟(40坪)でどれくらいの炭素を固定
するのでしょうか。
国産材住宅では1坪あたり1.2~1.5㎥の木材を使用
しますが、1.5㎥で計算しますと、
40坪で60㎥の木材を使うことになります。
60㎥×0.5t×0.5=15トンの炭素固定量にもなる
ようです。
では
自動車から排出される炭素量はどれくらい?
ガソリン1リットルの炭素量は約600gだそうです。
燃費10km/リットルの車が年間1.2万km走れ
ば1台で720kgの炭素を放出することになります。
ちなみに
高知県の車の台数が70万台とすれば、炭素の総放出
量は約50万炭素トンになります。
せめてアイドリンクはやめたいものです。
話は変わりますが・・・
ダイヤモンドをつくっている元素は炭素のみだそうです。
また、炭素1gが5カラットのダイヤになるとか。
木造住宅1棟15トンの炭素で
何カラットのダイヤが・・・・めまいがしそうです。
ところで、鉛筆の芯の黒鉛も炭素だけでつくられるとか
おんなじ炭素でありながら全く違う鉱物になるのは、
結晶の中の炭素原子の中の結びつきと、並び方が違う
からだそうです。
この違いは、それぞれが形成される環境に因るそう
ですよ、子育てもしかり、ダイヤモンドに育てよう
と思えばそれなりの環境が必要ということでしょうか。