「収納をたくさんお願いします。」
住いの設計をする時によく施主さんから聞く言葉です。
では、何を収納したいですか?とお聞きしても、「ただ荷物が多くて…」と具体的なモノと数を把握されていません。
全部を把握するのはハードルが高いので、まずは小さなところから始めてみましょう。
例えば、スプーンやフォークの数の把握と整理は、30分もかからないと思います。その次は、コップ類の種類と数…という風に少しずつ1時間以内でできる部分から始め、1カ所がスッキリすると結構気分も良くなり、進んでいきます。
あと、寸法も大切です。特に奥行きを測ってみてください。ハンガーに掛けた洋服は約50センチ位、畳んだお布団は70センチ位、A4サイズの書類は21センチ位と、それぞれの寸法があります。
できるだけ同じ用途と奥行きのモノを揃えて入れた方が、モノが前後することなく納まります。特に押入れの深さはお布団の寸法が基準で、他のモノには合いません。無理やり二重三重と入れても、奥のモノは何だったか忘れがちです。
ベッドの利用や、羽毛等かさ張らない寝具も増え、押入れが要らないこともあります。
寝具の検討は省スペースにもつながります。一度検討してみて下さいね。
(「木族」2013年6月号より)