台風21号から約1ケ月経ちます。台風の中心から東側だったので、私が住む堺市でも被害が多く、爪痕も生々しく、ブルーシートの養生をした屋根や外壁が目立ちます。
我が家は瓦2~3枚ずれただけの最小の被害でしたが、多くの方が早く修理して欲しくても、いつしてもらえるかわからない不安な状態が続いています。
災害の度にですが、人手や材料が足らず、建築業界の流れが滞っています。
さて最近、スポーツ業界での体罰やパワハラの報道が絶えません。頂点を目指していくには並大抵の努力でなく、指導に熱が入ることもよくわかります。体罰・パワハラも、スポーツ業界だけでなく、上下の立場がある場合には意識していないと起こりえることです。暮らしの中では、親子関係でも。
「人は経験したことしかわからない」と言われます。選手時代に体罰を受け、嫌な思いをしてても、よい成果が出た経験があると体罰を正当化し、それを使った指導をすることが当たり前になります。体罰だけでなく、精神的に追い詰めたり、脅したりする指導も同じです。
合わせて、指導している相手が思い通りに行かない状態になると怒りが先に立ちます。怒りという感情が出ることは自然ですが、その後どうするかは選べますし、そもそも思い通りにしようという考え方も変えれます。これは子育てにも通じるところです。
多くの場合は経験以外の指導の選択肢を知らないまま実践し、感情が先立ち体罰等を繰り返しているのでしょうか。経験以外に、相手の気持ちを想像する力や、多くの選択肢を学ぶことがとても大切に思います。
(「木族」2018年10月号より)