先日、高知県が先駆けて行う「木づかいCO2の固定量認証制度」の説明を伺った。県産材を使った木造住宅が固定するCO2量を認証する制度だ。1棟に対して20m3のスギを使えば11.5tの炭素固定につながる。全国で113万棟の国産材住宅を建てれば、削減目標の1300万炭素トンは達成できる。
各地で企業参加の協働の森事業も動き出している。企業の社会貢献活動として森林保全
などへの協賛金や社員やその家族が地域との交流を深め国産材への関心を高めるというものだ。
しかし、残念なことはどこを訪ねても林家に近づくほどに山に期待が持てないという答
えばかりが返ること。
世の中には「引き寄せの法則」(ロンダ・バーン著)というものがあるらしい。人生であなたの身におきる全ては、あなたが思いイメージすることで引き寄せられたものだそうだ。であるならせめて子や孫が興味を抱くような体験を通しての山への想いや楽しい話を伝えて欲しい。過去に、山には世代で伐り番と守る番があり、自らを守り番と捉え学生らに山を開放している人がいた。学生たちに慕われ、林学の生きた教材として感謝されている。
(つづく)