雪不足に悩まされているバンクーバーオリンピック、何とか
各種目の競技が行われているようだ(一部アクシデントは
あったが)。ただ、記録的な暖冬は間違いない。
中部電力が静岡県御前崎市に建設してきた事業用風力
発電所「御前崎風力発電所」の1期工事が完工し、風車3基が
営業運転を開始したとのこと。
この風車3基が運転を開始したことによって年間約7700㌧の
CO2が削減される見込み。また同発電所の2期工事は今年
11月の運転開始をめざし、風車8基の設置を進めていて、
単純計算で年間CO2削減量は約2万㌧になる。
脱化石燃料をめざし、少しずつではあっても研究や試行が
進んできた。実際の効果、またコスト面など疑問視する面も
多いことだろう。ただ、脱化石燃料への動きは始まったばかり
なのだ。粘り強い人類のこと、太陽光発電、燃料電池、バイオ
エネルギーともども、この先、新しい技術が課題を乗り越える
ことを信じている。
人はこれまで人間のため「だけ」を考えた技術開発によって
環境を破壊してきた。蒸気機関、発電、合成化学もそう。大量
に燃やされた石炭と石油が、今日のCO2増加に影響している
ことは間違いない。これからは人類の培ってきた「技術」で、
地球を守らなければならない。常に訴えているように、ほか
ならぬ人類のために。
(「木族」2010年3月号より)