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国産材コラム

山の仕事って…山から離れるが

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住宅建設が「産業」となったとき、つまりは大量生産・大量消費という形となった。昨年の新築住宅着数が80万戸を下回ったというニュースが目に入ったが、一時は年間160万戸の時代もあった。アメリカの着工数が180190万戸のときだ。

 

今、いわゆる大手住宅メーカーは「木の家」「自然派」などを謳い文句にしているが、実際には1015年で建て替える住まいづくりだった。新建材という名前で張物や合成化学による素材を使い、どうして安く建てるか、をテーマとしていた。

 

「突き板」は、天然の木材を薄く剥いで、合板に貼り付けたものだ。天井板に良く使われている。幅が30センチのムクの天井板を採材するには直径30センチ以上の木が必要になる。そんな木をたくさん集めることは不可能なので、考え出されたものだ。ひどいものだと、木目を印刷した紙を合板に貼り付けた「プリント合板」も多量に出回っている。

 

天井だけではない。多くの床板も合板でできている。「合板」は薄くかつら剥きした木材を貼り合わせたものだ。接着剤だらけの製品。つまりは「偽木(ぎぼく)」だ。壁は? 大半が「ビニール」クロス。クロスとは、本来布製のはず(テーブルクロスが一例)。そんな高価な壁材は使えないから発明されたのか。

 

「発売」されているマンションの内装を見てみよう。天井も壁も床も、多分、化学合成物質で包まれている。そんな室内環境で子供を育てて平気なのだろうか。無知は残酷だ。

                             つづく

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