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国産材コラム

窓をできるだけ我慢

住い考

必要なところに必要な大きさ

 

今年もあと1カ月で終わりです。何の大きな変化もなく、あっという間に過ぎていったような。年々そんな感じがします。インドアな私ですが、冬になると、より外出するのが億劫になります。

 

 

そこで今回「居心地のいい空間とは」という話をさせていただきます。

 

居心地のいい空間とは、日当たりが良く明るく、風が通る空間とお答えする方が多いでしょう。ただ、居心地とは体感だけでなく、精神的な落ち着きも必要になります。

 

光や風を十分に取り入れるには当然窓をできるだけ多く取り入れることになりますが、窓を大きく、多く設ければプライバシーが保護されにくくなることを忘れてはいけません。隣との窓の位置をずらしたり、カーテンやブラインドなどで室内が見えないようにしても、住まわれている人自身、意識せずにはいられないものなのです。

 

無駄な窓や不必要に大きな窓を設けないことも大事。「小さい家で豊かに暮らす」と同じ原理で、無闇に窓を作るのではなく、必要なところに必要な大きさで、が基本。

 

 

考え方として窓よりも壁への意識を大事にしたいものです。壁があるとモノが置けるし、背をもたせられる。壁に反射する間接光もいいもの。壁で光をうまく受け止める。割合として壁3:窓1くらいで。どれだけ窓を我慢し、壁を設けるかがポイントでしょうか?風も入り、日当たりも良くてプライベートな空間も守られる、これこそが居心地のいい空間でしょう。

 

窓は目線が通るところに設けるのがセオリーと考えています。南のリビングに無造作に大きな窓を並べるのは疑問です。

 

家づくりにおいて、皆様も無駄なものを探してみてください。

 

(「木族」2015年12月号より)

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