インフルエンザが流行り出した頃、正月は実家に帰省するために感染対策を徹底していました。何とか無事に仕事納めまで乗り切ったのに、気が緩んだところに主人が勤め先でもらってきたのに感染し、結局実家には帰れず高熱に苦しみながらの年明けになりました。
前回記事に書きました母へのインコのプレゼントも買えず、むしろ買っていたら今頃愛着が湧いて母に渡すことを拒んでいたところです。主人にうつしたであろう誰かも分からないその人に、勝手に怒りの矛先を向けながら布団の中で正月を過ごしました。
今思えばあの爆発的な感染状況の中、誰にうつしたうつされたなんて分かりもしない話です。人は余裕が無くなった時、本性が出ると言います。そんな時こそ「私一人の感染で良かった。誰にもうつさない休み中で良かった。特に今頃タイでカウントダウンパーティーを楽しんでいる中津さんにうつさなくて本当に良かった。」と、言える人間になりたいと思いましが、書きながら無理だと感じました。
(建築士事務所民家・設計部=矢野祐子)
~2025年木族2月号より~