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国産材コラム

コストや環境面でプラスになりそう

暮らし下手

◆木造大空間の可能性

 

昨年から木造倉庫や大空間造の問い合わせを多く頂いています。

 

一般的に倉庫といえば鉄骨造に波板を葺いた建物がイメージされますが、コロナ以降の鉄骨の価格の上昇に伴って鉄骨造の価格が上昇していること、また大規模木工造への注目度の上昇から、安価で大きな空間を実現できる木造倉庫を検討される方が増えているようです。

 

実際8月竣工で見学会も開催される茨木市の45坪の倉庫では、坪40万円以下で完成しています。

 

ただ木造倉庫で最も気になるのは構造の丈夫さではないでしょうか。実際、木造で倉庫のような大空間を作ることは構造設計について鉄骨以上に気を遣うことが多くなります。

 

高さのある壁面で受ける風や、荷重に対するたわみなど、構造計算を正しく行って安全を確認しなければいけません。逆に正しく計画できれば、コストの高い集成材の使用も最小限に抑えて、無垢材を活用し適材適所で更なる材料コストの削減が可能です。

 

完成した倉庫の構造は、無駄なく理路整然として、大工さんと昼休憩に「なんかカッコいいよね」とついつい構造を見上げながら談笑するほど。

 

木造の軽くて丈夫で環境にも優しい倉庫は、これから選択肢の一つとして定着して行くと思われます。技術の進化と共に木造の可能性がどんどん広がっているように感じます。見学会も開催されるので是非一度興味のある方はお問合せいただければと思います。

 

(建築士事務所民家・設計部=中津真)

~2024年木族8月号より~

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