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国産材コラム

負けずに正確に発信しよう

暮らし方上手

最近は調べごとがあると、手軽にスマホやパソコンでネット検索できるのでとても便利ですが、情報がたくさんありすぎて選択することが難しいなぁと感じたことがありました。

 

新築の完成見学会に、マンションリフォームを1年前に他社でされた人が参加されました。そのリフォームの際、床に無垢板材を使いたかったけれど断念し、表面だけ本物を貼った合板の床板材を採用したとのこと。一通り見学された後に、大きなため息と共に「やっぱり、無垢板にしたら良かった…。」と肩を落とされました。

 

詳しくお話を聞くと、リフォームの参考にインターネットにあげられている動画を見られて無垢板を断念したそうです。その動画では、無垢板を使うと、こんなに板と板の間が空いて、小さなゴミが挟まり毎日爪楊枝でかき出しながら掃除しないといけなくて、とても大変なので辞めたほうがいいですよ。と今後無垢板を使おうとする人への忠告として発信されている内容だったそうです。体験者からの発信はとても真に迫る生の声で参考になりますが、これまで床に無垢板材を採用して頂いたお施主様や私の自宅では、動画のような事が起きていないので、その声を選ばれたことがとても残念でなりません。

 

そもそも、何でそんなに板と板の間が空いてしまったのでしょうか?考えられる原因が3つあります。

 

第一に、乾燥がしっかりされていない無垢板材を使ったのかも。木の乾燥が充分でなかったら伸縮も大きくなり、板の間が空いてしまいます。

 

2つ目は、無垢板材に慣れた大工が施工したかです。慣れた大工は、一年を通してどれぐらい木が伸縮するかわかっているので、季節に合わせて貼り方を変えて加減してくれます。

 

3つ目は、無垢材に適していない使い方をした。例えば高温の床暖房を使われたとかです。

 

もし、これらのことを知っていたら、動画の方にも無垢材の良さをもっと感じてもらえて違う内容の動画になったことでしょう。

 

国産無垢材について、もっと良いところや気を付けないといけないところを発信して、求めている人に真っ直ぐ届けて選びとってもらえるようにしたいです。

 

(2022年木族8月号より)

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