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2008.10.12
幕末の息吹
2階は建物に配慮して20名ずつしか
見せてくれません(要予約)
写真も撮れません。
障子に板欄間が
すばらしい。

障子の縦桟が
くねくねと曲がっていたり、
小さな松葉がぎっしり並んでたりと
それはそれは手が込んでました。
全部、曲げてるんやのうて
彫りもんや、言うからすごい。
庭にはお茶室が3軒もあったりで、
遊びにも文化の高さを感じます。
景色を遮る事のないように
深い庇を柱で受けず、
テコの原理を応用した
揚屋建築です。
1階の奥「松の間」は
新撰組の芹沢鴨が
暗殺される前に
泥酔するまで酒を飲まされた座敷とか。
玄関脇には、小さな籠がひとつ
この籠で送られたのか。
柱には刀傷もあったりで、
なかなかの臨床感です。
壁の土も
弁柄の赤壁、白漆喰、黄色い大津壁
ブルーグレー九条壁の浅葱色(あさぎ)
と、そんじょそこらの建てもんとは
ちょっとちゃいます。
庭には臥龍松(がりょうのまつ)
岸連山の鳳凰の図
襖に蕪村筆による夕立山水図
青貝の螺鈿の間と。
幕末には諸大名や
伊東博文、山縣有朋、大隈重信など
歴史に名を馳せた名士がズラリ、
西郷隆盛など勤皇の志士が、
資金調達のため
鴻池などの豪商を招いた
ことも伝えられている。
角屋は新撰組と志士が
決して鉢合わせしない様
万全の処置をとったというからスゴイ。
しばし幕末の息吹を
感じた一日でした。





