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2015.06.24
暮らし方を考えずに設計すると・・・・・
80代半ばの女性からリフォームの相談をうけました
14、5年前に床板をヒノキに張り替えたことがあり
時折届くお手紙のそのシッカリした文脈に
いつも敬服している方です
ご主人が昨年亡くなられ、娘さんのご家族と同居しておられます。
以前からご主人より家の普請に関心があり、
メンテナンスやリフォームにとても熱心です
50坪はある立派なお住まいですが
南側の庭に面した一番いい場所には
2室続きの出書院つき和室が占拠し、
2室通しの広縁は物置化し、
押入れに入らないお布団は和室隅に積まれています
家の真ん中の陽の当たらないリビングとキッチンで
ほとんど暮らしておられるようです
キッチンも広すぎるため、
まとまりのつかない状態になっています
ご要望は、まだ西側を広げたいということですが
ますます光が射さなくなりそうです。
一番の問題は
同居の娘さんご夫婦は共働きで、リフォームには無関心で
出来ることならこのままでいたいと考えておられる事です
それにしても、時代の流れとはいえ
暮らしを全く無視した設計に、腹立たしさを覚えます
形式や見栄えが優先すると、日常がないがしろにされるようです
さてと、どうしたものか
つづく





