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ポジティブなリフォームに学ぶ

リフォームを考える時にはネガティブな理由からスタートすることが多い。水廻りの老朽化に伴って致し方なく検討したり、突然の雨漏りに屋根のメンテナンスを急いだり、家族構成の変化に間取りが追い付かず嫌気がさしたり。予想外の出費にため息が出る事も多い。

 

そんな中で、昨年マンションのフルリノベのご相談を頂いたTさんは「将来、車いすの生活になることが病気の都合で避けられない。将来の車いすの生活が楽しみになるリフォームができれば。」と語った。ネガティブなきっかけをそのままにせず、自身の病について、家族を含めた今後の生活について、深く悩み考えた中から、すっと気持ちを救い上げたような強くて鮮やかな将来を描く言葉に驚きと感銘を受けた。

実際その後の打ち合わせでは、今後の生活に対する課題をポジティブな視点で解決することに自然と話が進んだ。

車いすに対応する既製品のキッチンは無骨で愛想が無い、だったら造作キッチンで、いっそのこと素敵なデザインで部屋のシンボルになればと部屋の中心に据えた。

転倒した際を考えカドを丸める話から、部屋全体の壁や家具が統一感のある柔らかな丸みを帯びたデザインになってゆく。

同様の理由で、床は柔らかなカーペットを採用、杉板フロアが使えない分、壁や天井にふんだんに木を使い、人が訪れたくなる暖かで落ち着いた空間を目指した。

内装も、打合せの中で時折語られる旅行のお話から、北欧から地中海まで素材とデザインで旅するような意匠になった。

 

不安が楽しさへ変換されて行く過程は、リフォームの本来あるべき姿を改めて学ばせて頂いたように思う。気持ちもリフォームも向き合い方次第。どうせならワクワクするリフォームになればと思う。

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